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心霊住宅情報館

マンション建設予定地となっている、平屋の家作が立ち並ぶ一画。そこで起きる心霊現象に困惑した建設業者の依頼で、お祓いをしに向かった霊能者。その目の前に現れたのは四人家族の霊だった!?

第21物件 いつまでも住んでいる……(福岡県北九州市)

いつまでも住んでいる…… 一昨年、マンションの建設業者からの依頼で福岡県を訪れたことがあります。現地でお会いした担当課長さんによると、用地買収の済んだ新築物件の建設予定地にある五軒ほどの平屋建てを取り壊せなくて困っている、とのことでした。立ち退きはしばらく前に完了しているのに、下見に来た解体業者が『まだ、人が住んでいる』と言い張り、仕事を受けてくれないというのです。「神社やお寺さんにお祓いをしてもらったのですが全く効果がなくて。そこで先生なら何とかしていただけるのではないかと、もう藁にも縋る気持ちでお願いしました」と、弱り切った声で言っていました。そこは工場地帯に近い、少し寂れた感じの住宅街でした。話の通り、建設予定地の一画には長屋造りの家作が建ち並んだままになっており、神主がお祓いの儀式をしてからまだ日が経っていないのか、祭壇がそのままの形で打ち捨てられていました。

最初に家屋群の内部、次にその周囲一帯を霊視してみました。結果、尋常ではない霊気を感じたものの、その発生源や正体までは掴むことができず、ひとまずは実際に怪異と遭遇した関係者に話を聞くことに。彼らが口々に語ったのは、誰もいないはずの家の中に、家族らしき複数の人が住んでいた。取り壊しに対して苦情を言ってきたので、会社へ確認の連絡を入れて再び現場へ戻ってみるともうその時には全員が消えていた、という誠に不可解な顛末でした。ちなみにその家族というのは四十代の父親と母親、そして七十代の老人と小学生の男の子であったそうです。

それが姿を現さないかと日暮れまで粘ってみたのですが、一向に気配は感じられず、仕方なく私はある決断をしました。「この家作の一軒で試しに一晩明かしてみます」。その後、簡単な寝具を運び込んでもらい、五軒のちょうど真ん中の家に泊まり込むこととなったのです。

事態は午前二時頃に急変しました。簡易照明に照らされた室内でマットレスに横たわって身体を休めていると、辺りの霊気が急に濃くなり、やがてそれが人の形となっていきました。父親、母親、老人に男の子、まさに証言通りの四人の霊体が、四方から私を取り囲むようにして迫ってきたのです。いずれも眼球が真っ赤に光り、非常に不気味な光景でした。彼らとの距離を保ちながら何とか交信を試みたところ、かつてこの土地に建っていた家の住人であることが分かりました。しかし、その死因は不明。霊自身から聞き出すこともできず、過去透視によっても分かりませんでした。強い恨みの念を放っていたので、非業の死を遂げたことは確かなのですが…。

結局、朝までかけて浄霊をして何とか封じることができたのですが、今年になってまた同じ業者から連絡があり、今度は建ったばかりの新築物件内で例の四人家族が再び目撃され始めていると言われ、思わず頭をかかえてしまいました。ちなみにその土地、一世紀前までは墓地でした。無縁仏の墓が多かったそうです。

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