霊感・霊視専門の電話占い 天女~てんにょ~

心霊住宅情報館

一見、何の変哲もない会社の独身寮。そこで夜な夜な起きる怪事。深夜、誰もいないはずの管理人室の電灯が灯り、朝方まで廊下を歩き回る足音や黒い人影も!?果たしてその現象の原因はなんなのか!

第30物件 管理人のおじさん……(東京都K市)

管理人のおじさん…… 先月の初旬、社員寮をお祓いして欲しいという依頼を受けて、都内の閑静な住宅街へ赴きました。そこは独身男性専用の寮で、直接の依頼主は私が時々一緒に仕事をしている経営コンサルタントの男性でした。最寄り駅で待ち合わせての道中、話のあらましを聞いたところ、いつの頃からか寮内で夜な夜な不可解な現象が起き始め、現在に至っているというのです。

「そこは常駐の管理人が住み込みで働いているのですが、勤務時間を過ぎて管理人室の戸締まりと消灯を終えた後、勝手に照明が点灯したり、受付口のガラス越しに人影が動いていたりするのを見ることがあるそうなんです。他にも深夜に廊下を徘徊する足音が聞こえたり、同じ階の複数の部屋で同時に地鳴りのような音が聞こえたりといったことも起きていると聞きました。住人が若い男だけなので、今までは問題になることはなかったのですが最近、経営者が代替わりしてそれが縁起を担ぐ社長さんでして、どうにかしてくれと頼まれまして」。

現地に到着し、待ち構えていた管理人夫婦と短い挨拶を交わすと、さっそく建物の内部を見て回りました。造りは3階建ての鉄筋コンクリートで築20年。エレベーターはなく、廊下の両端に階段があり、各階6室ずつの個人部屋が並んでいるという構造でした。平日の昼間の訪問であったため、居住者の社員から話を聞くことはできず、ひと通り見て回った後、あらためて管理人夫婦に聞き取り調査をしました。ご主人の方は60代の後半、奥様は少し年下の60代初めで、お2人ともとても感じが良かったのですが、話を聞くうちに何かを隠しているのではないかと直感しました。建物の至る場所で微弱な動物霊の気配を感じ取っていたので、そのことを仄めかしてみると、途端にそのご夫婦は顔を見合わせたのです。

「私たちが管理人を引き継いだのは4年前なのですが、前任者の初老の男性が当時、猫を飼っていたらしいんです。でもある日、それが突然、行方不明になったそうで……」。その人物は愛猫の失踪からほどなくして仕事を辞めてしまい、その後、半年と経たないうちに自宅アパートの室内で病死しているのが発見されたそうです。

私は霊視を再開し、敷地内の片隅を掘り起こしてくれるよう頼みました。地中から出てきたのは、猫のものと思われる朽ちかけた動物の骨でした。それが寮の駐車場で誤って轢かれたということも分かり、すぐに入念な供養をしました。「これでもうおかしなことは起きないと思います。一連の現象を引き起こしていたのは、猫を探してさまよう前の管理人さんの霊だったのですが、たった今、愛猫と一緒に成仏されました」。そう言うと、管理人夫婦は安堵した表情を浮かべました。ただし、彼らにも依頼人にも伝えていないことがひとつだけありました。それは過失で猫を轢き殺し、隠蔽するために埋めた人物が、まだ寮内に住んでいるという事実でした。その人が寮を出るまでは現象が再燃する可能性もあるので、引き続き経緯を見守っています。

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